解説はいただけません

 「唯脳論」の最後に澤口俊之氏の書かれた解説がありますが、あれはいただけない。
 特に「拡張唯脳論」のくだりは明らかに養老孟司氏の意図するものではなく、否定しているダーウィニズムの再来になってしまうと思わなかったのだろうか。少なくとも澤口氏の述べる「拡張唯脳論」は明らかに「閉じた」理論であり、それは養老氏が徹底して否定しているありかたなのである。


 「唯脳論」はあくまで「構造から脳を論じた」ものであり、少なくとも「機能から脳を論じた」同等の理論が構築されるべきであろう。
(だから、澤口氏が「歯切れの悪さ」を感じるのは当たり前なのだ。あるべき理論の半分がないのだから)