舞台版『シュタインズ・ゲート』は超面白くて凄く良かったよ!

 『シュタインズ・ゲート』はテレビアニメを見てて劇場版を見た程度の知識しかないのですが、舞台版はめちゃくちゃいい出来で素晴らしかったです。


 ツカミであるアバンとオープニングが本当によくて。
 秋葉原の雑踏の中*1、オープニング楽曲とともにキャラが次々に登場するのを見ると徐々にテンションがあがってくるわけですよ。しかも本編では端折ってる部分をさらっと演じてたり、最後に登場人物が集合してたりするのを観てると、なんとなくアニメOPっぽい感じがしたのもよかったです。
 オープニング曲が終わった時にはもうグッと舞台に引き込まれてました。


 その後はキャラ紹介+設定紹介を交えつつ物語が進行していくのですが、その再構成具合は「お見事!」に尽きます。第一幕の80分でオカリンが破滅に気づくまでがものすごく綺麗にまとまってました。
 舞台の緩急をつけるのに重要なコメディ部分もちゃんと面白かったのもポイントが高かった。主にダル君によるところが大きかったけど*2、他の部分でもほぼ毎回ちゃんと笑いが起こってたのは凄いなーと思いました。
(観客のノリによってはウケるシーンが違ってたりあまり笑ってくれなかったりするので。見た中ではフェイリス編の回が一番笑い声が少なかったかな)
 加えてプロジェクターによる演出や階段状にまとめたステージと回転するラボ等の舞台設計、音響の使い方などトータルで見てもかなりよい舞台だったんじゃないかと思います。


 第二幕は各公演で違っていて、最初に観た「るか編」では普通にバッドエンドっぽい感じで「舞台でもちゃんとバッドなのやるんだー」とか思ったものですが、「フェイリス編」はさらにバッドな感じで「うわー、これハッピーエンドあるの?」って感じでした。
 キャラとしては「鈴羽編」が気になったのでそちらも観に行ったところ、オカリンが無限ループに陥り「更にバッドなエンドかよ!」と思っていたところに鈴羽が救いの手を差し伸べて――。それまでストレスが溜まってたのもあってあそこの開放感は「本当によかった!」と感じました。
 原作ゲームやってないので各編の比較ができないのですが、原作どおりなんでしょうかね?
(ちらっと見かけた感想に「鈴羽編は他より短いのでどうなるのかと心配した」的なことが書かれてたけど)
 ちゃんとしたエンディングが気になるので「紅莉栖編」にも行こうかと思ってるところ。


 ルート違いでも共通のシーンもあるのですが、そのシーンの持つ意味がルート毎に微妙に違っていたりして、そのへんはゲーム的に感じたのもポイント高かった。
 DVDパッケージではちゃんと全ルートが収録されるとのことなので、こちらも楽しみにしています。

会場はちょっと不満

 舞台作品としての出来がいいだけに不満もあって。
 演劇用の劇場じゃないためか客席が傾斜してなくて、前の席に背の高い人が座ると凄く舞台が見づらいのが大変残念でした。あれなら2階席で見たほうがまだマシだったんでは? とかちょっと思ったくらいです。
(まあ、2階からは見えちゃいけない部分が見えちゃいそうな気もしますけど)
 その意味でベストはN列だったかもしれません。
(前方は当然キャストが近くていいはずですが、「ステージの上段を見るのは結構つらかった」みたいな事を言ってる人もいました)


 またS列の後ろに機材スペースがあって、静まりかえったシーンだとかなりうるさかったのも気になりました。
 今から千秋楽のチケットを手配してもS列より後ろだろうし、かなり奥+サイド席で前方にうるさい機材があるのを考えるとあまり魅力的じゃないんですよね(行きたいんだけど、席のせいで後悔しそうで)。2階席を解放するなら行くんだけど。


 そんなわけで、劇場を変えて再演しないかな?と思ってます。
 再演したら絶対行くので。

*1:アンサンブルをケチってないのも素晴らしい! おかげでちゃんと雑踏に見える。

*2:ダル君はホンモノ度も高くて本当に素晴らしかった!