ここで、今回の拙文の結論をダイジェストにすると「我々の記憶はテレビによって作られているんじゃないかな?」ということなのだ。「何をバカな……」と呆れないでいただきたい。
「何をバカな……」とは思わなかったけど、「何を今更」とは思った。
ちなみにここで書かれているような「テレビに作られた記憶」なんてのは半分は間違いだ。単に「TVに映るモノがリアルだ」と刷り込まれ(教育され)続けた結果に過ぎないのであって、映像装置によって喚起されているわけではない。
ヒトの脳は「見たモノ」を正しいと「勝手に」認識しがちであるのは事実なので、たまたま「映像装置を通した画像」を見つづけたヒトに対しては上記は正しい理論になるけれど、「映像装置を通した画像」を見ていないヒトには正しくない。
少なくとも「漫画ばかり見ているヒト」「アニメばかり見ているヒト」「ゲームの画面ばかり見ているヒト」と「実写ばかり見ているヒト」とはリアルに感じる事象は違っているはずである。事実、日本的アニメで育った人々は、3DCGのアニメーションを見るときに、モーションキャプチャによる「本当の動き」よりも「日本アニメ的な動き」のほうが「リアル」に感じるのだから。