『青血のハグルマ』の単行本を買ったよ。

 ウェブの連載漫画で『青血のハグルマ』という作品があるのですが、ウェブ掲載らしくピンポイントで効果的な2色カラーを使っている部分があるんですよ。「でもこれ、単行本化の時は単色になるんだよねぇ」とか思っていたわけですが、カラー収録されるとのことで、俄然興味がわいたわけです。
 カラーのページはほんの一部なのでそこだけ印刷を変えるはずなのですが、本を印刷するときは基本的に8ページか16ページ単位になっている必要があるという制約があります。例えば、pp1-16をモノクロ印刷にしてpp17-18をカラー印刷にする事は可能なのですが、pp1-14をモノクロ印刷にしてpp15-16をカラー印刷にする事は基本的にできないんですね*1


 というわけで実際に買って確かめてみたのですが、

pp001-064(64pp) モノクロ
pp065-068(4pp) カラー
pp069-116(48pp) モノクロ
pp117-118(2pp) カラー
pp119-174(56pp) モノクロ
pp175-176(2pp) カラー
pp177-184(8pp) モノクロ

――と、ちゃんと8ページ/16ページ単位になっていたのでした。
 ちなみに2色印刷にするのかと思っていたら4色でコート紙になってました。おそらく今は4色印刷が安くなって、2色で刷るメリットがないからなんでしょう。
(個人的にはコート紙じゃないほうがよかったけど。4色のラインの問題なのかな?)


 なんでこんな事を気にしたかというと、連載時点で上記の台割りを意識してコンテを切らないとそんなに都合よく収まるはずがないんですね。
 カラー収録のある回を34ページの連載にして(カラーがない場合は32ページ)、17-18ページ目(または33-34ページ目)にカラー部分を作るように心がければなんとかなりそうな気もしますが、単行本化の時には通常は中表紙・目次の2ページ分が頭に入るので、そう簡単な話ではないですよね。
 そのあたりを気にしてみると、1話目は64ppでpp53-56がカラーなので*2、冒頭にブランク+中表紙・目次の4ページを追加するとちょうど切りが良くなるようになってました*3
 2話目は41ppで、ラストページのみがカラー*4
 3話目は28ppでカラーなし、4話目は28ppでラストページがカラー――というわけでモノクロ部分が2ページ足りないので、3話と4話の間に2ページのブランクが追加されています*5

*1:コストを度外視すれば8ページや16ページにこだわる必要はありませんが、ただでさえ単価の安い新書判の単行本でそういう無駄な事はしないはず。

*2:実際にはpp54-55の見開きのみカラー。

*3:実際には冒頭にプロローグが書き足されており、プロローグ+中表紙・目次+遊び紙で12pp追加されてます。

*4:単行本ではその裏がカラーイラスト。

*5:ちなみに話数の間にブランクがある単行本は多いです。特に小学館以外。