「インタビューする人/される人」の感想とか、テープ起こしのこととか。
以前からずっと「『この人に話を聞きたい』の単行本を出してくださいよ」「あれから続きは出ないんですか?」と機会がある毎に聞いていて、そのイベントがあるというので行ってきました。
ロフトプラスワンに行くのは10年振りかな? いやもっと前から行ってないかも? みたいな状態でしたので、案の定迷って開演を過ぎてから入ることに。そして入ってみたら滅茶苦茶混んでてびっくりしましたよ。
質疑応答みたいな時間があったら聞こうと思っていたことがあるのですが、それがなかったのはちょっと残念*1。まあ、あの人数でそういうことをしたら大変なことになってたかもしれませんけれど。
興味深かったのは講談社の校閲さんの話。
校閲さんが通常使っているの用語(固有名詞)とは違っていて、それのすりあわせに苦労したとのこと。最終的には「Animageアニメポケットデータ2000」を渡して、それに合わせてもらったとか*2。個人的には2001年以降の作品はどうしたのか気になったのですが、そのあたりについては残念ながら触れられず。
他にも「声優さんのお名前はこれが正しいです」「いや、最近またお名前が変わったんですよ」「でもこの資料ではこうなっていますし」と言われて出てきた資料が自社で制作した声優事典だったとか。
第2部で面白かったのは幾原監督の話とセーラームーンの話。
それにしても幾原監督はJ.C.の件といい、いろいろエポックな人ですな。
セーラームーンについては、小黒さんを知ったのがセラムンの記事なので、質疑応答があれば色々聞きたかったのに! みたいな。幾原監督の件もそうですが、「各雑誌セラムンライター座談会」とか当時は変なこと色々してましたよね……。
そうそう、僕はアニメに関することは全て『美少女戦士セーラームーン』で学んだので思い入れが強いのです、はい*3。アニメの作画演出脚本を意識するようになったのはもちろんのこと、色彩設計を意識するようになったのは『劇場版セラムンR』ですし、そのムック*4で制作が大事なんだなとか思ったり。作画枚数や予算の話はパソ通(NIFTY-ServeやらGAINAX-NETやら)のセラムン関係のとこで色々知ったのでした。そういや最初に作ったオフセットの同人誌もセラムンだったっけ。
テープ起こしの話(自分の場合)
テープ起こしのバイトを始めてからかれこれ6年以上経ちましたので、いろいろ思い出しながらお話を聞いていました。
最初の1年くらいは「こんなんやってられるか!」とか思いながらやってたりしたのですが、人間慣れるものですね。気付くと普通にこなすようになりました。
ペースはおそらく遅いほう――というか、1日の作業時間の上限を決めてるので、アップまでに結構日数がかかってしまいます(その条件でOKの依頼を受けてます)。固有名詞等を可能な限り正確に拾って欲しいという依頼なので、その確認に時間がかかってるってのもありますが。
そういえば小黒さんの話の中で「長いインタビューだと起こしてる人のテンションが落ちてくるんだけど、りん監督の起こしは長かったのに全然テンション落ちなくて」みたいな話をされてて、ちょっと意外に思いました。僕は前述のように1日の上限を決めてるためか、作業のテンションはあまり落ちないです(もしかすると他人が読むとテンション落ちてるように見えるかもしれませんが……)。
笑ってるところは「(笑)」で済ませてるかな(というか、笑ってても付けてないことが多いかも)。あと、「(即座に)」みたいな補足は基本的に付けない。「ほんと/ホント/本当」は基本的に「本当」にしてるはず。
漢字にする部分は依頼主のルールに可能な限り合わせるためにIMEの辞書を切り替えてるのですが、たまに切り替え忘れて酷いことになったりします。
起こしやすいインタビューイは話が飛ばない人。話があちこちに飛ぶインタビューイは話の前後が繋がらないので結構大変。早口の人も大変だけど、話が飛ばなくて僕の推測通りの言葉遣いの人だと結構楽。
ほとんど素起こしの状態だけど、その状態でちゃんと意味が通るように句読点の位置はかなり気をつけている(つもり)。それもあって話が飛ぶ人は苦労するので結構大変(それでも意味が通るようにはできる)。
でまあ、ひと通り起こしてから正式名称や用語のチェックをするという2パス*5でやってます。最初の頃は1回で全部やろうとして効率が悪かったです。2パス目はできるだけ別の日にやるようにしています(だから余計時間がかかる)。
変更履歴
- セラムン関係を追加
- テープ起こし2パスの件を追加