「面白い」ってなんだろう?

 その昔お仕事で「面白い」について考えたことがあって、そのときの結論は「面白い」っていうのは「続きが気になる」っていう状態だったのですが、先日『映画は撮ったことがない』を読みながらふと

  • 続きが気になる
  • 次を見たい
  • もう一度

――の3パターンがあるんじゃないか、とか思った。

 「続きが気になる」っていうのは、ネタとして前振りがあってそのオチを見たい状態。
 「次を見たい」っていうのは、あるネタを見た後で次の(別の)ネタを見たい状態。
 「もう一度」は同じネタをもう1回見たい状態。


 そのどれを狙うかによってネタの作り方は違ってくるので、どれを狙っているかを意識したほうがいい。もちろんネタの使い方によっては同時に狙うこともできるけれど、無理に狙うくらいなら確実にどれかに焦点をあてたほうがいい。
 また、「続きが気になる」のにオチを見せてくれなかったり、「次を見たい」のに次が出てこなかったり、「もう一度」のに二度と出てこないのは、非常にフラストレーションが溜まるのでよろしくない。作ってる側は「焦らしてる」つもりなのかもしれないけど、見てる側はそんなに我慢強くないわけで。大抵は遅すぎて飽きられちゃう。
 以前にウケたネタを元に続編(あるいはウケたネタを参考にした新作)を作る場合は、それが面白かったのはどのパターンなのか把握していないと、前の面白さがなくなってつまらないものになってしまうんじゃないかな。


 自分が面白いと思った作品を上記の枠組みで見直してみると確かに上記の要素があるし、どういうネタに対して「続きが気になる」「次を見たい」「もう一度」と反応するのかが分かったのは収穫かな。
(逆につまらないと感じた作品には上記要素が1つもないのも分かった)
 今後何かを作る機会があれば、少なくとも自分が面白いものにはなる――といいなぁ。