バンダイビジュアル株主総会と意見交換会

 株の分割があったためか株主が一気に増えててびっくりでした。前回行ったときはそんなにたくさんはいなかったのに*1
 意見交換会は今回からだそうで。たぶん株主総会っぽい質問よりコンテンツに関する質問が多かったので、それの対策のためだと思うんだけどね。それでも総会の最中に質問が多くて、IR部の目論見は外れたみたいですが。今後もこの調子だと、「事前に質問書送ってね☆」とか言われちゃうかもしれません。


 それはそれとして意見交換会ではちょっといい話が聞けました。
 印象に残ったのは「パッケージはコレクションである」という主張。だから海賊版が売られても、それは直接利益の低下にはつながらない、とのこと。これは卓見だと思いました。
 だから、おそらく、バンダイビジュアル的にはP2P等で流出しても、そのことそのものは問題だとは思わないんじゃないだろうか。決して表立ってそんなことは言わないだろうけれど。「テレビ放映は流通のひとつに過ぎない」という感じの話をしてたし、だからこそOVA作品をCS等で積極的に先行放映してるんだろうな、という気がします*2。しかもCSなら放送料を払うどころか、ランセンス料がもらえて一石二鳥なのかもしれません。


 そんなわけで、「コレクターアイテム」だからオマケは積極的に考えるし、だから価格が下がることはないよ、と釘を刺されました(笑)。どうせオマケを付けるなら邪魔にしかならないフィギュアはやめて、もっとオタク心をくすぐるモノにして欲しいところ*3


 あとは「経済誌/紙などが煽ってるほどアニメは海外で売れてないヨ、そもそもスタート地点にすら立ってないしネ」という、まあ古い人間には当たり前の認識を正直に話していたのが良かったです。
 アメリカ等でも薄利多売じゃない日本的なパッケージを売っていきたい、とのことでした。それが成功するかどうかはともかく、コンテンツホルダーとしては正しい商売の方向性だと感じました。


 これが維持されるなら、音楽業界のような*4ひどい状況にはならないだろう、と株主としては感じました。
 消費者の立場としては「これ以上安くはならないのか」と思うとガッカリですが(笑)。


 ちなみに今回のお土産は「スチームボーイ」、上映会は「機動戦士Ζガンダム――星を継ぐ者」と、前々回の株主総会よりはかなり良かったです。
 今年は話題作が多かったからだと思うけれど。来年もこの調子ならいいのにね。

*1:価格としては、前回分割時の価格とほぼ一緒だったので、価格的に買いやすくなって増えたような気はしないので……。

*2:少なくともそれを続けているということは、先行放映で売上が落ちない、あるいは売上が上がるというデータがあるんじゃないのかな。

*3:ま、今フィギュアが付いてるのは「他にネタがない」ってのが大きそうなので、いいネタがあるなら意見を出してみれば採用されるかもね、とか思った。

*4:あるいは今後のゲーム業界のような。初期コストが高い産業はどんどん駄目になっていくでしょうから。