ストラッグル

 会社で「ドラマには葛藤が必要だ」という話をしていたらいまいち反応がよろしくない。そういえばそもそもは「ドラマにはストラッグル(葛藤)が必要」と書かれていたのを引用したんだけど*1、話すときは「ストラッグル」だと分かりにくいと思って「葛藤」と言い換えていたのを思い出した。
 そういえば「ストラッグル」の意味を調べたことはなかったので調べてみると、


struggle
―― vi. もがく(to do); 取っ組み合う(against, with); 一生懸命努力する, 奮闘する(to do, for); 苦労して進む(on, along, forward, up); やっとのことで…する(along, in, through).
―― n. もがき; 努力, 苦闘(for); 戦い(armed 〜).

とのこと。なるほど、「葛藤」と言うよりは「ストラッグル」と言ったほうが正しそうだ。


 以前書いた「穏やかな世界」に分類される作品がつまらないと感じるのは、まさにこの「ストラッグル」がない=「ドラマ」がないからだったりする。
 ドラマがない日常を見て満足するのは、おそらく最初からそのキャラクターに対して相当の思い入れがあるからなんじゃないのかな*2。普通はキャラクターのドラマを見て、それによって思い入れを強めるものだと思うから。
 最近の作品が昔の作品*3に勝てないのは、そういったプロセスを飛ばして「このキャラ(絵と設定)好きになってね」「うん」というように安易に走っているせいなんじゃなかろうか*4

*1:たぶん「シナリオの基礎技術」で読んだんじゃなかったかな。

*2:それが「萌え」の強いところなんだろうと思うけど。だからみんな絵と設定だけしか作れなくなっちゃったんだよね。

*3:美少女戦士セーラームーン」「新世紀エヴァンゲリオン」「機動戦艦ナデシコ」あたりとか。

*4:こういう話は大塚英志とかサブカルな方々が好きそうだ。