宇宙のステルヴィア

 前に「テンポが遅いのでは?」と書いたけど、「テンポが遅い」っていうのは表現が間違ってるような気がします。お話の「展開の速さ」の問題じゃなくって「密度の高さ」が問題なので。

 だから、たとえば学園戦記ムリョウは「展開が遅い」と評されていた気がするけど実際にはそんなに展開が遅かったわけではなくて、「密度が高い」のに「展開が普通」だから「遅い」ように感じたのではないかと。


 で、ステルヴィアの前半は佐藤竜雄作品にしては「密度が低い」ような気がしたんですよ。少なくともムリョウの時はひとつのカットやシーンがもうちょっと短くて、もうちょっと多くネタを仕込んでいた気がします。
 後半はお話の密度が上がっていくようなフシもありますが*1。展開の読みにくさは健在なようですんで、先読みなんかせずにまったりと流れに乗って楽しむのが良いんじゃないかと思います。

*1:少なくともウルティマの話はすぐに(とりあえず)決着が付くと思うし。